皆さんはリカバリーという言葉を聞いたことがありますか?
リカバリーとは、現在の自分の状況を否定することなく、今の自分が納得できる生き方を主体的に追及することです。
心身の機能や体調が、障がいや病気の発症前に戻るという意味合いで用いる場合もありますが、ここでは新たな視点で「自分らしく生きる」という視点を紹介します。
ここでいうリカバリーは、障がいそのものを治すということを目的としていないため、この考え方は様々な障がい領域で用いられています。
例えば、WRAPはアメリカの精神的に困難な人がつくりあげたメンタルヘルスとリカバリーのプログラムですが、自分が元気になり、元気であり続けるため、自分のために自分でプランを作るといった特徴があります。
WRAPには次のような言葉があり
「あなたは自分についての専門家。何が必要で、何を望んでいるかを知っているのはあなたです。」
これは過去に失った主導権を専門家から自分たちに取り戻すということを意味しています。
障がいを持った人たちの周りには、多くはケースワーカーや支援員などの専門家がおり、人によっては頼ることが当たり前になっている状況があります。
すると、自己決定や自己選択の場面で専門家に判断を委ねてしまう場合があり、結果的に専門家が本人の判断を奪ってしまうといったことが起こっています。
「自分についての専門家は自分自身」といった考えは、自分の人生を主体的に生きる上で大切な要素になります。
「病気があるからできない」「障がいがあるからできない」といった生き方だと、窮屈な毎日をおくることになってしまいます。
「病気・障がい=自分」「病気・障がい=悪いこと」ではありません。
病気や障がいがあることと、充実した生活を送ることは別々のものであることを理解しておきましょう。
自分らしさを維持する ~リカバリープランを作る~
自分の大切にしていることをしっかりと把握し、苦手なことへの対処を考え・実行することは、自分らしい生き方をすることにつながります。
下記について整理することで、自分らしさを維持できるようにしていきましょう。
①私の夢・大切にしていること
具体的でも理想でも構いません。好きなことを書き出してみましょう。
例)結婚して家庭を持ちたい、休日ののんびりした時間、推し事など
②私のサポーター
あなたを理解してくれる人、応援してくれる人を具体的に書き出してみましょう。
例)両親、友人、恋人、利用している事業所の支援員など
③元気がでる道具箱
ストレス解消にしていることや、やっていて楽しいことを整理しましょう。
例)ゲーム、読書、昼寝、食べ歩きなど
④ストレスになるもの
日常でストレスを感じるものについて書き出してみましょう。
例)満員電車、忙しいこと、誰かの愚痴を聞くことなど
⑤対処法
ストレスを避ける、軽減するためにやっていることを書き出してみましょう。
例)電車を一本松、一人でのんびりする時間を作る、嫌なことは聞き流すことなど
今回のご紹介はここまでとなりますが、リカバリープランの作成ポイントは他にもあり、次に「充実した生活」を具体的に整理することで、自分らしく・充実した生活を送れるようになっていきます。
充実した生活を具体的にイメージすることは、働くためのモチベーションを確認することにもつながるため、しっかりとイメージできている人とそうでない人では、仕事の安定感や企業の評価も変わってきます。
My Pieceおだわらでは、皆様の「やりたいこと」を大切にし、仕事を通じて「自分らしく生きていく」の実現に向けて全力でバックアップしています。
どのようなサポートが受けられるかもっと知りたい、または事業所の雰囲気を見てみたいなど、ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
~お互いの違いを認め合い、自分らしく活躍できる社会をつくる~
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