• ozaki toshiharu

障がい者雇用における合理的配慮とは?

更新日:8月19日

相変わらずうだるような暑さが続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。



朝・夜も気温が高い日が続いていますので、熱中症には気を付けていきたいところです。



さて、前回は病気・障がいの開示・非開示におけるメリット・デメリットについてご紹介しましたが、今回は『合理的配慮』について実際はどのような配慮が受けられるか、具体的な事例を交えながらご紹介したいと思います。



合理的配慮とは?

障害者雇用促進法により法定雇用率制度が義務化し、一般求人においても障がいを理由に応募を断られなくなるなど、雇用の分野における障がいを理由にした差別的取り扱いを禁止することで、障がい者雇用の促進がなされてきました。



その中で、『合理的配慮』の提供も義務化されていますが、具体的にどのようなことなのでしょうか。



障害者権利条約では


『合理的配慮』とは、障害者が他の者と平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう。        


とされています。



そして、障害者差別解消法では、これに付随して行政機関等及び事業者に対し、その事務・事業を行うにあたり、個々の場面において、障がい者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは障がい者の権利利益を侵害することとならないよう、社会的障壁の除去の実施について、必要かつ合理的な配慮を行うことが求められています。



ここでポイントとなるのが、合理的配慮の『合理的』が誰の視点から見て合理的かであるかということです。



つまり、事業者・障がい者のどちらか一方の要望や事情のみを考慮するものではなく、双方の建設的な対話から相互に理解・納得し、その手法や方法、代替え手段の検討されたものが合理的配慮となります




企業に求めることができる合理的配慮とは?

例えば、聴覚過敏や視線恐怖のある方が、事業者に対して個人ブースの設置を求めることは、実施に伴う負担が過重になる可能性が高いことから、合理的配慮に当たりません。



しかし、出入り口から離れたところに席を移動する、固定電話から離れた席を確保してもらうなどの、作業スペースの指定を求めることは、事業者に対する負担が少ないことから、配慮として求めることは可能になります。



また、合理的配慮を求めるうえで一つ知っておきたいことは、『障害は配慮される理由にはなるが、できないことを正当化する理由にならない』ということです。



■事例その①

『データ入力を1日100件行う』といった仕事に、『疲れやすい』といった特性を持つ方が就労した場合。


『1日100件入力するため、午前と午後に小休止を設けてもらう』

→合理的配慮として求めることは可能


『疲れやすいので1日の入力件数を80件にしてもらう』

→これは企業から求められている業務成果そのものを変えることになるため不可能



■事例その②

販売などの接客業に、『聴覚過敏』がある方が就労した場合。


『レジ打ち業務の時間を決めてもらい、バックヤードなどの他の業務もやらせてもらう』

→合理的配慮として求めることが可能


『レジ打ち業務の際に、耳栓の着用を許可してもらう』

→業務の性質上顧客との対話が必要なことから、本来業務の円滑な遂行を妨げる可能性が高いため不可能



例①の場合、100件を80件にしてもらうのではなく、80件の入力作業を求められている企業に応募するといったことが適当であり、例②の場合はそもそもの職業選定からしっかりと考える必要があることになります。



障がい雇用をしている一般的な企業でできる主な配慮は以下の通りとなりますので、しっかりと配慮事項を整理し、自分ができる仕事を把握していく必要があります



■関わりの配慮

・状態を把握するための職員からの声掛け ・日報の共有 ・相談 ・指示の仕方・育成 ・障がい内容の開示範囲など


■時間の配慮

・就業時間や始業時間等の調整 ・休憩時間の提供など


■居場所の配慮

・座席の変更 ・会議室など休憩場所の提供 ・トイレに行く・外に出るなど場面転換の提供など


■仕事量の配慮

健康状態を考慮した仕事量の調整など

(体調の変化、症状の悪化等があった際に受けられる)


■仕事内容の配慮

状態変化を考慮した仕事内容の調整など

(体調の変化、症状の悪化等があった際に受けられる)



効果的な就職活動を行う際は合理的配慮の整理は必須ですが、このほかにも様々な準備や知っておく必要のある知識があります。



長くなってしまいましたが、どのようなサポートが受けられるかもっと知りたい、または事業所の雰囲気を見てみたいなど、ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。

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