「自分と同じ仕事をしているのに、あいつばかり評価されてむかつく!」
「こっちは忙しくいろいろやってるのに、さぼってるやつを見ると許せない!」
「あの人の子供っぽいところが嫌い!」
「あの先輩は自己中だから、自分のことを嫌っている!」
こんな風に自分の周りにいる人に対して、他害的な意見を持つことは誰でもあると思います。
しかし、この自分が苦手と思う人に対し、実は「投影」という心理が隠されています。
心理学でいう投影とは、自分の受け入れがたい状況や否定的な感情を、他人が持っているように捉えることをいい、誰の心にも備わっている防衛機制のことをいいます。
人は好ましくない状況などに直面した時、無意識に不安やストレスを取り除こうと心が働きます。
その時、本来は自分が抱いた否定的な感情であっても、この「嫌な部分」を認めたくないとの思いを誰もが持っているため、その「嫌な部分」を相手に原因があると思うことで、不安や葛藤を軽くしているのです。
人は誰しも自分にとって「嫌な部分」があり、それを受容することができれば良いのですが、自分の理想に近づけたいといった自己実現傾向をもっているため、自分の「嫌な部分」を受け入れることに強い抵抗感を示す傾向にあります。
先述の「こっちは忙しくいろいろやってるのに、さぼってるやつを見ると許せない!」という意見を例に考えてみましょう。
この意見を持つ人は「さぼっている人」に対しての怒りがあるように見えますが、実は自分が忙しくて休んだり、楽をしたりすることを許すことができていないため、「さぼっている人」に対して「羨ましい」といった思いが潜んでいます。
つまり、自分だって休みたい、楽をしたいといった思いがあっても、それをする自分に対して「やってはいけない」という否定的な感情をもっているため、このストレスから逃れようとして「さぼっている人」に怒りを覚えてしまうのです。
しかし、投影によって自分の持っている「嫌な部分」を他人に押しつけても、本来の自分が持っているものなので、ずっとつきまとってしまうことになります。
投影することは、「受け入れがたい自分から逃げている状態」であるとも言えるため、使い方を誤ってしまうと自分と向き合うことができなくなってしまいます。
投影は、自分が否定したい感情を認識し、受け入れることができたときにその呪縛から解放されます。
先ほどの例であれば、自分が休む、楽をするといったことを許せたとき、これまで嫌っていた「さぼっている人」を許せるようになるので、自分の否定的な感情を受容できた方が、その後の生き方が楽になっていきます。
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