以前のブログでストレスマネジメントの重要性について触れましたが、コーピングレパートリーの概念にもあるように、複数の対処法を持っておくことが安定就労を維持する一つのポイントになります。
何故ならば、一つのストレス対処法に依存すると、その対処法で解決できない場合に不調に至る、もしくはリカバリーが難しくなるといったリスクが生じてしまうからです。
しかしながら、具体的に何をすればよいか分からないといった方もいるかと思いますので、今回は具体的な方法について少しご紹介していきたいと思います。
▼身体的手法
◆丹田呼吸法
副交感神経の働きを優位にし、リラックスすることをストレス解消していきます。他にも免疫力のアップや睡眠改善、集中力の向上にも有効です。
◆漸進的筋弛緩法
筋肉の収縮をゆるめ、弛緩させることにより身体面からストレスを減らすアプローチになります。身体からリラックスすることにより、精神的にもリラックスした状態に導いていきます。
行動的手法
◆作業興奮
「どうにもやる気がでない」「やる気をコントロールできたらなぁ」という人におすすめの手法です。方法は簡単で「とにかくまず動く」ということです。しかし、「とにかくまず動く」ということは難しいことでもありますので、小さく仕事を分けて考えることがポイントになります。全部の作業を行わず、「今日はこの部分だけ」と考えて作業を行うことが作業興奮を呼び起こすコツになります。
◆有酸素運動
酸素を取り入れながら行う「有酸素運動」は、ストレス解消に非常に効果的であることが分かっています。また、一定のリズムで行う「リズム運動」はうつ病の予防物質と言われるセロトニンの正常分泌に効果があると言われています。リズム運動を含んだ有酸素運動については、以下のものを推奨します。
【おすすめの運動】
ウォーキング、ジョギング、ハイキング、サイクリング、水泳、テニス、森林浴 etc..
心理的手法
◆ビリーフチェンジ
仕事などでミスをしてしまった時「何故失敗してしまうのだろう」「自分はダメだ」と思う人と、「過ぎたことは仕方ないから、次はミスしないようにしよう」「勉強になった」と考える人がいます。この違いは思考の違いであり、自分の中にある「コア・ビリーフ(中核の信念)」と言われるものの違いと言えます。これは簡単に言うと「考え方の癖」です。コア・ビリーフがポジティブかネガティブかで物事の見方が変わります。
◆認知行動療法
認知(考え方、物事の捉え方)に働きかけて気持ちを楽にする方法で、認知療法と行動療法の2つが統合されたものをいいます。偏った認知によってストレス状態になりやすいため、その認知を変えていくことが目的になります。そして認知を変えるには、自分の考え方の癖(スキーマ)を知ることが重要です。
環境的手法
◆セルフスペース法
自分がその場所にいると癒されたり、元気になるのが「セルフスペース」です。就労した際は特にそのような場所を意識的に1つ作っておくことが大切です。特に場所に決まりはありませんので、あくまでも自分が落ちつけたり、元気が出る、気持ちの切り替えができる場所で良いのです。気持ちが落ち込んだ時にセルフスペースに行くのも効果的ですが、定期的に訪れることで心をコントロールすることができます。
◆刺激統制法
自分にとってストレスになっているものや環境をそもそも排除してしまう方法です。例えば仕事がストレスになっている場合、自宅で仕事に関するものを目につかないようにしたり、ご近所トラブルがストレスになっているのであれば、その家の前をできるだけ通らないようにするといったことで、意識的に自分にとってストレスになりうる物事や環境をコントロールする方法になります。
今回のご紹介はここまでとなりますが、様々な方法がストレスマネジメントの手法として存在します。
My Pieceおだわらでは、様々なストレス対処法を身につけられるプログラムが多数あり、一人ひとりに合った対処法を一緒に考えていくことで、安定した就業生活を維持する上で最も大切な自己管理スキルを身につけることができます。
このほかにもどのようなサポートが受けられるかもっと知りたい、またはオフィスの雰囲気を見てみたいなど、ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
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