自分が相手の気持ちに共感していることをその相手に伝えることは、親密な人間関係を構築する上で重要なことです
「共感性(empathy)」とは、他人の意見や感情、立場、気持ちなどに対して「そのとおりだ!」と感じ取るスキルです。
但し、ここで注目するべきは表面的ではなく、内側から理解することです。
そして、理解しても巻き込まれない点にあります。
共感に似た言葉に「同感・同情(Smpathy)」がありますが、共感的理解とは「共感的ではあるけれど、同情(同感)的ではない」という点が重要です。
同感は、相手の心情や感情に取り込まれて同じになることを意味します。
また、同情も他人の気持ちや苦しみを自分の事のように感じ取る意味です。
一方で共感は、確かに相手の気持ちを感じ取り内側から理解しますが、同じ気持ちになって巻き込まれることはありません。
両者の違いを分かりやすくいうと以下のようになります。
「同感・同情(Smpathy)」:戦争の犠牲者を見て、怒りや悲しみを感じる
「共感性(empathy)」:戦争の犠牲者を見て、援助の手を差し出す
つまり、共感とは相手の気持ちを理解しつつ、相手と自分を同一視することなく、相手のニーズに応える力のことを指します。
これは、以前のブログでも書いた、自分と他人の「境界」を明確に認識できていることが必要であり、「他人と自分は違う存在である」ことを理解できているため、共感することができます。
共感性スキルが身についていれば、助けが必要な人が非難・排斥されている時に、思いやりのある行動がとれるようになります。
共感性スキルが高い人は、親しい間柄でなくとも他人を理解し、受容することができるので、親しい関係を構築する上で重要なスキルであることを理解しておきましょう。
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